FFR−31 SYLPHIDE
【DATA】
全  長 18.50m
全  幅 13.77m
全  高 5.01m
自  重 11,876kg
離陸総重量 35,660kg
エンジン FNX−5010−Hまたは−JフィーニクスMkXターボファン
推  力 9,677kg(地球大気内・ミリタリー推力)
12,664kg(地球大気内・アフターバーナ使用時)
最大速度 マッハ2.7(地球大気内・高度14,400m)
巡航速度 マッハ1.4(地球大気内・高度14,400m)
実用上昇限度 高度18,800m(地球大気内)
兵  装 20mmガトリング機関砲×1門
胴体内ウェポンベイ7ヶ所にAAM搭載
左右エンジンポッド外側ハードポイント2ヶ所(通常はドロップタンク装備)
乗  員 1名
荷重限界 9G+
【機体解説】
 FAFの主力制空戦闘機。クリップトデルタの主翼と前翼、水平尾翼のいわゆる「3サーフィス」。エンジンノズルは、3枚のベーンによる可変ベクタリング方式を採用。超音速巡航と高機動を両立できる機体となっている。機体外形は平面で構成された「ファセッティング」によるステルス設計が用いられており、兵装はすべて機内のウェポンベイに収容することが可能だ。開発当初は、長射程AAMを有する長距離迎撃機として計画されていたが、開発途中に格闘戦能力への要求が高まり、現在のようになったという。
 FFR−31 シルフィードは、フェアリイ星での対ジャム戦に当初から十分な性能を示したが、実戦投入後も飛行用・戦闘用アビオニクスの強化などが繰り返され、操縦翼面の面積拡大や動翼周辺の抵抗軽減、操縦ソフトウェアの改良など、各種の能力向上がはかられた。
 これらの改良は、まとめて「シルフィード向上実験(Syrphid Enhancement Experiments=SEEX(略号のEがひとつ省略される場合もある)」プログラムと名づけられた。当初、実験はベースライン0〜12までの13段階が計画されたが、そのうち実行されたのは9段階までだった。これは改良計画のいくつかが統合されたためであるが、計画が見直された理由は記録に残っていないため、各人が推測するしかない。
 高い能力を持つFFR−31 シルフィードだが、しかし1機あたりの調達費は従来の機体に比べてはるかに高価すぎた。第1次生産分のブロック0〜10の機体の生産数は、試作機や評価試験用機も含めて、わずか94機。実戦部隊に配備される機数はさらに少なく、最大時でもFAF戦術戦闘航空団の3個飛行師団に49機が配備されているのみ……というのが現状だ。それほど稀少なシルフィード部隊だが、その名は有名な第526戦術戦闘飛行隊「グール・スコードロン」を除いてあまり知られていない。
 以上のような理由から、前線ではFR−31 シルフィードの追加生産が切実に求められており、急きょ第2次生産分としてブロック20以降の113機が製造されたのだが、新シルフィードはフェアリイ星の軍人たちにまったくウケなかった。
 原因は、調達費軽減のために材料の変更や部品点数の省略、ソフトウェアの簡略化による。例えば、最大速度時における数字上の性能は、ブロック10以前の機体と大差ないのだが、限界的な領域での機動性やソフトウェアの柔軟性、部品寿命などの信頼性は、第1次生産分の機体に比べてやや劣っていたようだ。しかし、この「やや」という微妙な数値の差こそが、前線の戦士たちにとって最大の不満だった。あの「グール・スコードロン」をはじめとする実戦部隊のパイロットの中には、ブロック0〜10のFFR−31こそ本物であるとし、「オリジナル・シルフィード」と呼んで区別しているという。
 FAFの戦術多機能偵察機・FFR−31MR スーパーシルフは、このFFR−31 シルフィード戦闘機の派生型であるという資料がある。しかし実際のところ、FFR−31MRはFFR−31とは似ても似つかず、すでに別個の機体であるといった方がいいのではないだろうか。FAFが新型偵察機の開発・調達の予算獲得上の方策として、地球議会に名目上FFR−31の派生型であるよう見せかけるため、FFR−31の機種形式番号を利用したというのが真相に近いのではないか? 私にはそのように思える。




FA-1  FERN
【DATA】
全  長 16.45m
全  幅 11.56m
全  高 4.83m
自  重 11,876kg
制空ミッションの典型的装備での重量 16,662kg
最大離陸重量 24,669kg
エンジン FNX‐5010−Kターボファン×1基
推  力 8,221kg(地球大気内・ミリタリー推力)
12,877kg(地球大気内・アフターバーナ使用時)
最大速度 マッハ2.1(地球大気内・高度11,940m)
巡航速度 マッハ0.8(地球大気内)
実用上昇限度 高度17,700m(地球大気内)
兵  装 20mmガトリング機関砲×1門
翼下4ヶ所、胴体下3ヶ所のハードポイントにAAM、ASM、精密誘導爆弾など最大5,800kgを搭載
乗  員 1名
機体荷重限界 9G

【機体解説】
 FAFの主力戦術戦闘機。もとはジャムと開戦した当時に実用評価中だった戦闘機だったが、フェアリイ星への進攻にともなってFAFに優先配備されたもの。
 主翼は前進翼。前翼と水平尾翼と合わせて「3−サーフィス」の翼配置を採用している。機首下面に横力ダイレクト・コントロールのための垂直カナードを有する。それに加えて、機体背面中央にも垂直翼を有している。前進翼の主翼には下反角が与えられており、そのため横方向の運動性が高い。3次元スラストベクタリングのエンジン排気ノズルや、多様な操縦翼面と合わせて、この機体が開発された当時は、非常に機動性に優れた戦闘機として高い評価を受けた。
 ある程度年輩の世代には、「地球の最新鋭戦闘機がジャム機に十分対抗できることを立証してみせた初の機体」としてご存じの方もあるだろう。開戦当初、インターネットやテレビのニュース番組で何度も繰り返し放送された、ジャム機に襲いかかる勇ましい地球の戦闘機の映像(ここ最近では、宇宙人テーマのバラエティ番組などで「驚異の映像」として定番化しているアレだ)は有名だが、あの戦闘機がFA-1 ファーンである
 FA-1ファーンがFAFに配備された後、その胴体を延長して燃料搭載量と、アビオニクス搭載スペースを拡大したFA-1Bが配備された。しかし、フェアリイ星の空がファーンのものであったのは、この長い戦争の中の、ほんの1コマに過ぎない。機動性を増したジャム機の改良タイプが次々現れると、ジャム機に対するファーンの優位性はあっさりと消え失せてしまう。
 FAF制空戦闘機の主力がFFR‐31 シルフィードに移ると、FA-1 ファーンは戦闘爆撃機として運用されるようになった。しかし、予算不足という慢性的な病を抱えているFAFは、従来の機体よりも高価なFFR‐31 シルフィードを運用に十分な数だけそろえることができずにいる。結果として、FA‐1 ファーンの制空戦闘機としての有用性が失われているにも関わらず、現在も442戦術戦闘飛行隊をはじめとする一部の部隊で使われているのは、こうした理由によるようだ。
 FA‐1の生産数は、単座のA/B型、複座の転換訓練用機C/D型を合わせて、現時点で1,042機にのぼる。その約半数がFAFに配備され、戦術航空団の戦術戦闘航空団の各師団で使用されている。FAFでは、複座型C型のうち一部を対レーダー攻撃/対空火器制圧用に改修している。これらはFA‐1C(SEAD)と名づけられた。専門家のあいだで「フェアリイ・ウィーズル」と一般的に呼ばれているのが、この機体である。
 現在FAFは、FFR‐31 シルフィードの不足を補う、安価な単発戦闘機を開発中であるらしい。おそらくFA‐1 ファーンの後継機となるだろう、この新しい機体については、後ほど続報が入り次第、あらためてご紹介したい思う。




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