SUPER SYLPH FFR‐31MR
【DATA】
全  長 22.2m
全  幅 14.65m
全  高 5.65m(地上姿勢)
※TARPSシステム“エレメント”センサーブレード展張時11.94m
自  重 11,746kg
偵察ミッション時典型的離陸重量 23,700kg
最大離陸重量 35,242kg
エンジン FNX−5011−B/CフィーニクスMkXIB/Cターボジェット ×2基
推  力 10,180kg(地球大気内・ミリタリー推力)
13,910kg(地球大気内・アフターバーナ使用時)
最大速度 マッハ3.0(地球大気内・高度16,000m)
巡航速度 マッハ1.65(地球大気内・高度16,000m)
実用上昇限度 高度23,300m(地球大気内)
兵  装 20mmガトリング機関砲×1門
主翼下ハードポイント×2ヶ所、胴体エンジンポッド横ハードポイント2ヶ所
※長射程AAM−VII、中射程AAM−V、短射程AAM−III。または高速型HAMシリーズを装備
乗  員 2名
偵察システム TARPS=前方・側方斜角カメラ、垂直カメラ、赤外線画像カメラ、赤外線ラインスキャン、コンフォーマル・フェーズドアレイ・マルチバンドESMセンサーブレード、イメージングレーダーなどを任務内容により選択。
リアルタイム・ディジタル・データリンク
機体荷重限界 9G+

【機体解説】
 FAFの高速戦術偵察機。機体形式番号は制空戦闘機のFFR−31 シルフィードと同じだが、単なる偵察機型とするには、機体の設計も性能も大きく異なっている。本来なら別の形式番号が与えられて然るべきだが、地球政府との調達予算折衝の都合上からか、FFR−31の派生型としてこの機体の開発予算が請求されたためだ。
 その結果、開発経費は当初の見積を大幅に超過し、生産数は、計画当初の87機から最終的に26機(試作機含む)まで削減された。しかし、あるFAF消息筋によると、もともとFAF内部では「高速戦術偵察機は少数生産でよい」という考え方が主流であったという。もし実用上十分な数を調達できているのなら、FFR−31MRはまさに少数精鋭というべき優秀な機体であり、FAFは地球政府をだし抜いて当初の目的を達したことになるが、それはまた別の話なので、これ以上は触れない。
 また事情は異なるが、20世紀のいわゆる冷戦時代、当時の超大国アメリカとソ連の戦略核兵器制限条約の交渉に際し、ソ連側が中型爆撃機 Tu−22 とまったく異なる戦略爆撃機に改良型 Tu−22M の名称を与えることで、爆撃機の保有数を確保したということがあった。このように、設計上の関連と機体形式番号は必ずしも一致する訳ではなく、制空戦闘機 FFR−31 シルフィードと戦術偵察機 FFR−31MR スーパーシルフも、そのような不一致の一例である。
  FFR−31MR は、もともと偵察機として開発されたが、やがてジャムとの戦闘がエスカレートするにつれて、より攻撃力のあるタイプ――長距離迎撃用とした戦闘機タイプのA型や、アビオニクスを改良したB型、さらにエンジンを強化したC型など――が生まれることになる。
 しかし、A型は FFR−31シルフィード の能力向上計画の具体化により不要と判断され、ほどなく開発中止。B型とC型の改良項目のみが、基本型 FFR−31MR のベースライン1〜6改修やICAP(能力向上)改修計画に順次盛り込まれていったことによって実現され、FFR−31MR/B や FFR−31MR/C と呼ばれる機体は存在することなく現在に至っている。
 さらにその後、当初の発展構想とは別に、機体の空力設計の洗練や操縦システムの改良を目指した高速性能向上タイプのD型が開発された。こちらはラムジェット・ブースター装備の長距離戦略偵察機として、正確な数はわからないが、ごく少数が製造されている。FFR−31MR は、FAFの戦術戦闘航空団・特殊戦部隊第5飛行隊に集中的に配備され、フェアリイ星における対ジャム情報収集任務にあたっているが、生産数が少ないため、試作機や評価試験用機までもが実戦機仕様に改修されているのが現状だ。システム軍団・飛行試験センターで各種テストや偵察システムの開発などに用いらているごく一部を除いては、ほぼ全機が第5飛行隊に配備されている。が、さまざまな改修作業や機体の整備、作戦予備機としての保管などのために、第5飛行隊に配備された機数は最大時でも15機を越えたことはないらしい。
 FFR−31MRが高度な自動飛行・帰還能力を有しており、また第5飛行隊の任務はジャム機との交戦よりも情報収集を最優先とするものであるためか、FAFの実戦機の中においてソーティ数あたりの損耗率は最少だ。FFR−31MR がフェアリイ星最強の翼と呼ばれるのは、このことによる。




SUPER SYLPH FFR‐31MR/D
【DATA】
全  長 22.0m
全  幅 13.2m
全  高 6.25m(地上姿勢)
※TARPSシステム・“エレメント”センサーブレード展張時 9.75m
自  重 12,188kg
偵察ミッション時典型的離陸重量 25,500kg
最大離陸重量 37,890kg
エンジン FNX−5011−DフィーニクスMkXIDターボファン ×2基
推  力 10,220kg(地球大気内・ミリタリー推力)
14,780kg(地球大気内・アフターバーナ使用時)
最大速度 マッハ3.2(地球大気内・高度16,000m)
巡航速度 マッハ1.7(地球大気内・高度16,000m)
実用上昇限度 高度24,000m(地球大気内)
兵  装 20mmガトリング機関砲×1門
主翼下ハードポイント ×2ヶ所、エンジンポッド横ハードポイント ×2ヶ所
※長射程AAM‐VII、中射程AAM‐V、短射程AAM‐III、または高速型HAMシリーズを装備
乗  員 2名
偵察システム TARPS=前方・側方斜角カメラ、垂直カメラ、赤外線画像カメラ、赤外線ラインスキャン、コンフォーマル・フェーズドアレイ・マルチバンドESMセンサーブレード、イメージングレーダーなどを任務内容により選択。
リアルタイム・ディジタル・データリンク
機体荷重限界 9G+

【機体解説】
 多目的偵察機 FFR‐31MR スーパーシルフ(以下、通常型)の改良型。FFR−31MR/D (以下、D型)とは、空力設計を改善、高速時の抵抗軽減と操縦性の改良を図った機体だ。主翼下と胴体エンジンポッド側面には、AAM用のハードポイントが設けられている。本来は武装なしの偵察専用として開発された機体だが、フェアリイ星におけるごく初期の戦闘から得た戦訓により、自衛のための武装がなされているということだ。センサーやデータリンク装備能力は、基本的には通常型FFR‐31MRと同一のもののようだが、公開されている写真を見る限りでは、TARPSポッドセンサー・ブレードの形状は、よりコンパクトになった。
 計画当初、D型 はスーパーシルフ通常型と同じように、戦術偵察機となる予定だったらしい。しかし、ラムジェット・ブースターを追加装備することによって、速度性能がさらに向上することが期待できたため、生産機のほとんどがラムジェット・ブースター装備の超高速戦略偵察機となっている。しかし、ラムジェット・ブースターなしのまま完成している機体もごく少数だか存在する。テスト機など様々理由があるのだろうが、おそらく予算的な限界もあったのではないだろうか?
 FAF は、通常型の開発・製造予算の承認の際にも変則的な方策を用いたという話は、案外知られた有名な話だが、D型 の製造はさらに予算措置上の障害が大きかったようだ。というのも、D型のシリアルナンバーが(私が確認できた範囲内では)通常型のシリアルナンバー中にまぎれこませるかのように分散されているからだ。つまりD型は通常型の製産ロットの中に、わざと混在させる形で少数が製造されている、という訳だ。
 おそらく予算獲得のための方便なのだろうが、とにかくD型のシリアルナンバーは連続していない。故に、実際のところD型が何機完成していて、実際に運用されているのかを正確に把握するのは困難だ。閲覧可能な公式資料はすべての数字がクリアになっている訳ではなく、FAFに詳しいとされる専門家たちの見解も諸説様々だ。ただし「D型のほとんどは、FAF航空宇宙防衛軍団の防衛偵察航空団に配備されており、フェアリイ奥地・ジャム制空権下への長距離戦略偵察任務に当たっている」という一点を除いて。もしその情報が正しいとすれば、軍団の規模を考慮に入れても、おそらく7機〜5機前後というのが妥当な線ではないだろうか。
つい先日、取材先でこんな話を聞いた。おそらくラムジェット・ブースターなしの1機が、戦術的運用の研究評価と通常型との比較評価という目的で、戦術航空団の特殊戦部隊第5飛行隊・通称“ブーメラン戦隊”に配備されているというのだ。さっそくファイルの山をあさってみると、このD型のシリアルナンバーは「29−0113」とあった。
 左写真は、戦術航空団の特殊戦部隊第5飛行隊・通称“ブーメラン戦隊”に配備されているスーパーシルフ、パーソナルネーム=雪風。パイロットは深井零少尉だ。以前、ブーメラン戦隊に詳しいある人物から「雪風」は隊の中でも特別な機体だという話を聞いたことがあるので、もしかしたらこの「雪風」がシリアルナンバー・29−0113であるかもしれない。
 なぜこんなことを書いたかというと、「このD型が偵察任務中に未帰還になったらしい」という未確認情報を入手したためだ。機体の喪失原因や状況は現段階では不明だが、もし事実だとすれば、大変残念なニュースだ。スーパーシルフはジャムに撃墜されたことがない唯一の機体であり、曇りも瑕もないFAFが誇る最強の翼だった。少なくとも、いままでは。しかし、これからは違う。しかも第5飛行隊・ブーメラン戦隊から、戦闘によって失われたスーパーシルフの初の喪失機がでてしまったのだ。このことは私たちが考える以上に、今後の戦局に重くのしかかってくるだろう。




TARPS(戦術航空偵察ポッド)
FFR-31Mおよび一部のD型に装備。各種カメラ、センサー、レーダー、ESMセンサーブレード
などを任務内容により選択する。
様々な偵察装備をまとめた、機外装着型のポッド。




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FAF Action Report Vol.02

【特集】
フェアリイ空軍基地
ヴァーチャル見学ツアー

現在鋭意制作中!近日公開予定です。

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